KOTOの理科的つぶやき

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つぶらな瞳と生存戦略

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皆さんこんにちは!KOTOです!
突然ですが、皆さんは犬派ですか?それとも猫派ですか?
私は、どちらかというと犬派です。
だって犬かわいいじゃないですか。
感情を目一杯表現して、しっぽフリフリして近寄ってきたり、愛嬌を振りまく姿なんてもうメロメロです。
そして何より、あの愛くるしいまんまるとした「目」に心奪われます。

昔の映像ですが、アイフルのCMを覚えていますか?
つぶらな瞳の白いチワワが印象的な、あの愛くるしい姿に魅了された人は多いのではないでしょうか。
実際、あの時期を境にチワワを飼う人が急増したそうです。

さて、今回の #KOTOの理科的つぶやき はそんな犬をはじめとした動物の「目」についての話です。



なぜ犬の黒目は大きいか

どうして犬の目は、白目が少なく黒目が多いのでしょうか?
そもそも自然界では、白目の多い動物は実は少ないのです。
動物界は弱肉強食の世界です。あらゆる動物は食べるものと食べられるものに分かれます。

両者にとって、白目が多いと不利に働いてしまいます。
…何故でしょう?

それは…
白目が多いとその動物が見ている方向が分かってしまうからなのです。

逃げる側にとっては、目線が相手に分かってしまっては逃げようとしている場所がバレてしまいます。
一方、捕まえる側にとっては、見ている方向がバレたら簡単に相手に逃げられてしまいます。
(怖い体育の先生が、グラウンドでサングラスをかけているのはこの効果を狙っているのでしょうか笑)

つまりどちらにせよ、自然界において白目を減らす事は生存戦略上有利に働くのです。


人間はなぜ白目があるか

さて、人間も当然動物なのですが、どうして白目が多いのでしょうか。
基本的に人間は特別強い力があるわけでも、足が速いわけでもありません。
そんな弱い人間こそ、視線が他の動物にバレないように、白目を減らして黒目を増やしたほうが良いのではないでしょうか。
しかし人間は生存戦略のために、あえて白目を増やしました。

非力な人間は、強い力や早い足の代わりに、社会性という武器を獲得しました。 仲間と協力して狩りを行うことで、自分よりも大きくて力の強い獲物を仕留めることが可能となりました。
そんな時に必要なのが、アイコンタクトです。

狩りの現場において重要なことは、仲間と協力して獲物の一瞬の隙を突く。

そんな状況において
「おーいみんな…!せーので行くよ!… 3、2、1…せーのっ!」
こんなコミュニケーションでは、完全に獲物にバレてしまいます。

この状況において、必要な事は無音でのコミニケーション。
つまりアイコンタクトなのです。
アイコンタクトを取るためには、仲間同士で視線の共有を図ることが重要です。
白目を増やし、見ている先を互いにわかるようにすることが、人間にとっての生存戦略だったのです。


他の動物の生存戦略

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ところで、猫の視力は人間で言うところの0.1から0.3程度しかないと言われています。
しかし、昼間の視力で人間と比べたら猫の方が劣りますが、暗い所だとその立場は逆転します。
猫に限らず他の夜行性の動物においては、少ない光でも敏感に察知する特殊能力があるのです。
狩猟を行う上で必要な能力である、動体視力は人間と比べて非常に優れているといいます。

他にも、食べられる側の生存戦略として、目の位置を前ではなく横につけている動物も多くいます。
草食動物の馬やウサギは、目を顔の側面に配置することによって、広い視野を持っています。
これにより、背後から肉食動物が近づいてきたとしてもでは素早く逃げることが可能となるわけです。

動物の体って、なんだかとっても論理的で戦略的ですね。



おわりに

それにしても犬はかわいいですね。
実は犬も猫も飼ったことは無いのですが、KOTO家にはずっとイモリがいます。

イモリもまた、くりっとしたつぶらな瞳の持ち主で、とてもかわいいですよ。
動きもゆっくりで、見ていると癒されます。
たまに脱走して、冷蔵庫の下からホコリまみれになって発見される事件もありました笑

そんなアホで間抜けなウチのイモリ。
動きも遅くて愛らしいイモリ。
視力も弱いと言われているそんなイモリの目に、大した特殊能力なんてないだろう。
そうは思いましたが、一応調べてみました。

「イモリの目のレンズは、くり抜いても再生する」

マジかよっ…!!!!!!