上野のオススメ科学館「人体展」に行ってきました
「人体展」行ってきました。
先日、上野にある国立科学博物館の特別展「人体ー神秘への挑戦ー」に行ってきました。
混雑状況としては、春休みの週末の昼過ぎということもあり、ものすごい人だかりでした…。
チケット売り場に並んでから、入場まで約30分ほどかかってしまいました…。
人体の不思議に迫る先人たちの歴史的な研究や、本物の人体の臓器の展示などがありました。
(とはいえ臓器の展示については、見たくない人のための配慮もキチンとしてありましたよ)
この日を通して、あらためて、人体の不思議や、そもそも人間について考えさせられました。
たくさん写真を撮りたかったのですが、大半が撮影禁止だったため、かわりにメモを取りまくっていました。
この記事は、そのメモを見返して改めて思ったことなどを書いていくレビュー記事になります!
自らの体に興味を持った不思議な生き物、人間。
冷静に考えて、自分たちの体の構造に興味を持ってワンサカ人が集まっている。
言って見ればこんな奇妙な動物、人間の他にいないと思うんですよね。
この不思議な好奇心は、いつの時代に始まったのかはわかりません。
ただいつの時か、誰かが疑問を持ってしまったことは事実です。
ただ長い間どんなに興味があっても、生きている人はもちろん、死体ですら人体に刃を向けて解体するという行為は避けられていました。
しかし、古代ギリシャの時代にこのタブーが破られたようです。
その後数百年経って、西暦100年代のガレノスという医者の残した研究が、しばらくの間常識となりました。
ただ、今考えれば正しくないことも言ってしまっています。
例えば「血は体の末端に行くと無くなる」「精気というものが体を動かしている素となっている。」なんて調子です。
それでも当時の医学界では「ガレノスさんが言ったことだから、きっと間違いないね。」といって、しばらくの間は通説となってしまったのです。
…とは言っても、それまでは中々知ることのなかった人体の不思議。
これを体系的に解体して、調べて、後世に伝えたことの意義は、やはり人類史にとって大きなイベントだったのではないかと思います。
300年前の人体展
話は飛んで、今回の人体展の目玉の1つ、人体のワックスモデルを見てきました。
これは300年前に作られた、蝋で出来た精密な人体模型です。
300年経った今、まさしくこの目でそれを見てきたわけですが、その美しさには鳥肌モノでした。
美術作品と言っても差し支えない程、極めて精巧なものでした。
写真を撮れなかったことが、本当に惜しいです。
そしてこの展示の解説のところに、「18世紀にヨーロッパで大衆向けの展示が行われた。これが当時の最先端技術として、世間に衝撃を与えた。」的な文章が書いてありました。
これを見て思うことは2つ。まず一つは、こんな高精度の技術が300年も昔に作られていたことへの驚きです。
もう一つは、人体の不思議を紹介する展示に集まっている自分は、300年前の彼らと全く同じ状況にいるということです。むしろこっちの気づきに、なんだか感慨深いものを感じたわけです。
きっと数百年後も同じように「人体展」は開かれることでしょう。
「そっかぁ、この時代の人たちはナノボットなんてないから、細胞単位での修復なんて出来なかったのかぁ。」
「この時代の大きな発見は、iPS細胞だったみたいだね。あれ?そっかぁ、この時代より前はiPSなかったんだねぇ。」
なんて、こんな会話がされていそうですね。
多分。
とはいえ彼らもまた、さらにそこから数百年後の未来人には、「ああ…。大昔の人は、ナノボットを使って治療していたんだねえ…今じゃ考えられないよ…。」なんて言われているわけです。コワイコワイ…。
とにかく、こんな思考を巡らせられたのは、一つの収穫だったのかな、と思います!
(「…ところで、ナノボットってなんだい?」と思ったら、この記事を読んでみてください!) koto-science.hatenablog.com
血液豆知識
これは、本当に雑学メモって感じです。
気になるところを拾って、周りの人に披露してみてください笑
血液量は体重の1/13あるそうです。
もし体重が60kgなら血液量は4.6lです。
そして、一分間に心臓から血液は約5lも出ています。
血管の長さを全部足すと、10万kmにもなるそうです。
つまり地球を2周半するくらいの長〜い道が、グシャっと今自分の体の中にまとまっているわけです。
血液の赤い色のもととなっている、赤血球。
空気の抜けたボールをベコっとへこましたみたいな形をしていて、これの直径は8μmあるそうです。
しかし、毛細血管の直径は5μmとかの所もあるみたいです。
そのままでは当然通れないのですが、なんと、赤血球が「とんがりコーン」みたいな形に変形します!
これで通れるようになりますね。
おわりに
人体展、知的好奇心をバンバン刺激される、非常に楽しい企画展でした。
意外と大人だけでなく、ファミリー層も多く、小学生も多くいました。
キッズ向けの説明コーナーもあるので、もし興味があればぜひ連れていってあげると、子供も喜ぶと思います。
というか子供の頃に来たかった気持ちもあります…笑
人体展は6月17日まで開催されているようなので、気になっている方はぜひ訪れてみるといいかと思います。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
良かったら、他の記事も読んでみてくださいね!それでは!