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【閲覧注意!】あなたの知らない、寄生虫(鉤頭虫)くんの大冒険

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こんにちは!
ボク鉤頭虫(こうとうちゅう)!!寄生虫さ!!

普段は色んな動物のお腹の中にいるよ!!
もしかしたらキミのお腹の中にいるかもしれないね!

でも皆ボクの生態、あんまり知らないよね…?
どこで生まれて、どこで育って、どんな旅をしてきたか… 今日はボクの今までの人生を振り返ってみるね。


誕生!

お母さんに卵を産んでもらって、ボクは生まれたんだ!
最初は何の動物にいたのかなぁ?

卵の殻越し見てたんだけど、外の世界に出た瞬間はなんだか爽快だったなぁ〜!
外の世界に出る前は、なんだか茶色いドロとヘドロみたいな腐った臭いに満ち満ちた、混沌とした景色だった…。

そう、ボクは最初の宿主さんのウンチと一緒に出てきたんだ!

幼虫時代の話(中間宿主にて)

ウンチから出て、しばらくボクは海をユラユラ漂ってたんだ。
そしたらいつの日か急に、ボクはエビさんに食べられちゃったんだ…!
でもむしろコレはボクにとって、すごく良い出来事だったんだ。
血体腔っていう体の組織の隙間にうまく潜り込んで、そこをボクの住処にしたんだ!
つまりエビさんはボクにとって、中間宿主さんなんだ!
ついにここで孵化して、アカンテラ幼虫っていう状態になれたよ。
そしてしばらくしたら、シスタカンス幼虫っていう状態になったんだ。

シスタカンス幼虫の状態が、ボクにとって最後の幼虫の状態。
お引越しできたら、ボクはついに成虫になれるんだ!
そしたら、ボクの友達に会えるかもしれない…!
願わくば、恋人なんて作れたら幸せだなぁ〜
でも今まで誰とも会ったことないしなぁ…。

不安だけど、ワクワクするなぁ〜
成虫はワクワクだ!なんつって。

成虫時代の話(終宿主にて)

のんびり平和にエビさんの体の中で過ごしていたある日、突然宿主のエビさんが食べられてしまった…!
あの巨大さからいって、アレはクジラさんだったんじゃないかな…。
残念だけど、長いこと一緒に暮らしたエビさんはもう、帰らぬエビになっちゃった…。
卵から孵化したのは、あのエビさんの中だった…。
ボクがここまで大きくなれたのも、あのエビさんがいてくれたから…。
ボクにとって育ての親の様な住処だった、大切なエビさん…。
もう会えなくなってしまったなんて…すごく悲しいよ…。

…。

あ、ボク?
ボクは全然平気だよ。
そしてボクは、このクジラさんの中で過ごすことにしたんだ。
エビさんが食べられたおかげと言っては変だけど、結果として引越しに成功した感じだね。
そう、ボクはこのクジラさんの中で成虫になれたんだ。

あ、ところで他に鉤頭虫の友達はいるのかな…?
念願の、運命の恋人なんて会えるのかな…?

そんな期待をしながら、クジラさんの中を探検してたら…!


なんと…!!

ついに…!!!!!


運命の出会いが…!!!!!



(以下閲覧注意)



(ガチで閲覧注意です)




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(もしあなたにグロ耐性がないのならブラウザバックを推奨します)






(ちゃんと忠告はしましたからね…もう知りませんよ…それでも見たい方はスクロールダウンをどうぞ…)











おわりに

いかがだったでしょうか?
普段なかなか考えることのない、寄生虫の「鉤頭虫」についての話でした。
ちなみに鉤頭虫の「鉤」とは、カギという意味で、口の先の様なところにトゲトゲがついています。
これを宿主の内臓に引っ掛けてロックをすることで、そこに留まるのです。

宿主が食べられることで、引っ越しを繰り返します。
人に住み着くこともある様です。
ええ…。ちょっと考えたくないですね…。

ところでこの記事は、上野にある国立科学博物館の展示物に感銘を受けて書き上げたものです。
それにしても、圧倒的なスケール感でした。
もし興味を持ったとしたら、実際に行って、ぜひ見てくださいね!

それではまた!!

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